言霊


最近、本来の意味と全く逆に使われる言葉がいろいろ見受けられます。

「やばい」などは、若い人たちがよく使いますが、

美味しい、凄い、かわいいなどの良い意味にも使っていますが、

本来は不味い、汚い、酷い等、

不都合な時や具合の悪い時に使うものです。

良くても悪くても、「やばくね?」で済ましてしまう語彙力のなさには、

「やばくねぇ?」と思っちゃいます。

そのほか「ぜんぜん」とかも真逆に使うことを良く耳にします。

若者だけではありません。

政治家がよく使う「粛々と・・・」という言葉は、

もともと詩吟で謡われる

「鞭声粛々、夜河を渡る」に出てくるように、使われるものです。

大軍が夜進軍する時、鞭の音をもたてないように、

静かに河を渡るときを描写したもので、

「静かに」のような本来の意味を、

政治家が頻繁に使って

「周りがなんと言おうとも、ごり押ししてでも、やってしまう。」

というような意味になってしまいました。

安保法案も、国中大騒ぎして「粛々と・・・」国会を通過しました。

言霊